第7回 練習問題のプログラム例

1. 何を渡しても、”hello” と答える（値を返す）関数

    def hel(x:Any):String = { "hello" }
    // または
    def hel(x:Any) = "hello"
   

   

2. 渡した数の３乗を計算する関数 cube

    def cube(n:BigInt) = n*n*n
   

   

   • 右図のように、関数呼出を重畳させて（入れ子にして）使うこともできる。
   • そのとき、計算が行われる順序は、
     （普段 左→右 の流れとして見慣れた感覚には反して）
     結果的に、右から左（正しくは、カッコの中から外への順） に行われることに留意されたい。

3. ２つの数の積を返す関数 mul

    def mul(n:BigInt,m:BigInt) = n*m
   

   
   

4. n の m乗（べき乗）を計算する、再帰的な関数 pow を math.pow を使わずに、乗算の演算子だけで。

    def pow(n:BigInt,m:Int):BigInt =
        if(m<=0) 1
        else pow(n,m-1) * n  
   

   • 右図のように m<0が与えられたときの動作を考慮して ifの条件式には演算子 <= を使ってある。
   • 5⁴ を計算させた時の関数呼び出しの推移を下図に示す。
     

補足

• 数値を扱う関数で、引数の型や関数の（返す値の）型を、 Intではなく LongやBigIntに指定すると、 扱える数値の範囲が広くなる。
  • Intの場合 2³¹ が限度
  • BigIntだと桁数は無制限に大きくできる
• 右図は組み込みクラスの階層関係（の一部）
  • この図は木構造をしており、
  • 右上の、動物に関する階層構造と同じように、
  • 上に行くほど総括的な概念であり、
  • 線で上限につながっている２つのもの（概念、種類、型、クラスに相当）は、
  • 下のもの（サブクラス）が、上のものに属する種類であることを表す。
• こういった構造を、プログラミングでは「クラス」の階層構造（あるいは木構造）と呼ぶ。