オペレーティングシステム
第9回 11/28
Operating System
はじめに
前回おさらい
- コマンドを使って、ファイルとディレクトリを操作する方法を学んだ
- 実際に使って経験しておくことを宿題とした
今日の話の方向性
シェルとコア
- OSが核の部分(カーネル コア などと呼ぶ)と、
ユーザからの操作を受け持つ部分(分類としてシェルと呼ぶ)から成る
ことは前に話した。
- 前回の話は、ユーザがシェルを通じて核の部分(の一部と考えられる、
ハードディスク)に作用させる操作が中心だった、が
- 今回は核の部分への作用のない、表層だけのインタラクション
を行うコマンドが中心
- なので扱うのはトリビアルなツール達であるが、この小さいものをうまく
組み合わせることが大きなパワーを生むことを(これからの6回を通じて)
感じ取ってもらおうという狙いである。

HDDの記号について(補足1)
- なお、(余談だが)右上図で、ディスク(HDD;より一般的にはコンピュータの外部記憶装置という意味で)を
円筒形を模した記号で表している。
- 現実に諸君のPCに内蔵されるディスクは、厚さ1~2cm程度の薄型のデバイスであったり、或は
SSD(純粋に電子回路によりHDDの動作を模擬したもの;もはやディスクですらない)だったりするが、
- 元来のHDDは多数の円盤が、同軸で回転し、
その間を(磁気読み書きヘッドを装着した)アームが動作
できる間隙を設けるため、トータルでは厚み(高さ)のある
機器であった。
- その現実の姿を見るには、検索してみるか、
最初のディスク装置 RAMACについて調べてみて下さい。
- いずれにせよこの種のデバイス(の記号や名前)は、
現実の姿がどう変わっても歴史的なものが継承されるのが世の常である。
bashについて(補足2)
シェルの系譜
シェルの元祖(ボーンシェル)が作られた後、様々な改良版が作られてきた(右図はその一部;詳しくはQiita
の解説記事などを参照)。
いま(antiX に標準搭載なので)使っている Bash はその1つで、
多くの機能(履歴や補完も含む)が追加されている。
プログラミング言語に近い機能も追加されていて、
- 実は本章で学ぶ記法や機能を使わずに同じことを簡便に実現することもできるようになっている。
が、元来のUnixの思想(小さいものを組み合わせて作る工夫)を理解できるための教材として、
初期の shでも動作できる書き方をここでは紹介していく。
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Unix(のCUI)を構成する小さなツール
=> 別ページ
宿題
- 今日の内容(パーミッションの節まで)は復習しておいて下さい。
- 7.1 節の後半(「展開」に関する解説)と、
- 次の7.2節(詳しくは次回説明しますが)についても
ざっと目を通しておくこと。
(復習と予習を通じて、気がついたこと、初めて知ったこと、今日の感想など、メールでお知らせください。)