ネットワーク構築論 第7回 6/4

Building Network and Services

落ち穂拾いと中間まとめ

他のアプリケーション層プロトコル（ポートとサービス）

• ポート番号とウエルノウンポート（第４回）から辿ってみよう。
  • プロセスID（PID）で識別してみよう。
    • netstat -o で（通常の出力に加えて）各コネクションを使っているプログラムの プロセスID（PID）が表示される。
  • このポートはどのプログラムが使っているか 方法：（ここでの説明は省略する。 たとえば[「Windows ポート プログラム」で検索]してみて方法を発見してみて下さい。
  • PIDからプログラムを見つけ出すためには「タスクマネージャ」（の「詳細」タブ）が使える。
  • タスクマネージャの起動は、[win]+task（日本語で「タスク」でも大丈夫だろう）が手軽そう（でも他の方法もある：右板書図参照）。
    • 本名は taskmgr.exe です。
    • 所定のPID（数字）を目で探すのは大変だが、表の見出し（PID）をクリックすると 番号順に整列表示するので見つけやすくはなるだろう。
  • 例えばコンピュータのネットワーク通信量の不自然な増大が見られたりマルウェア の稼働の疑いがある場合などに、この方法で注目すべきプロセスを見つけ出せることがある。

TCP層の役割

• 前回までにいくつかのアプリケーション層のプロトコル（クライアント・サーバ間で文字データをやりとりする形であった）を見てきたが、
• これは、両者の間に一本の双方向のパイプ（データを流すための管）、もしくは 両者を一対の電線で接続して違いに通信可能にした状態（これを「コネクション」と呼ぶ）を TCP層が提供してくれているから実現できている。
• つまりTCPは両者の間に一時的に（アプリケーション層プロトコルによるひとかたまりの やりとりが終了するまで） コネクションを提供していることになる。

ネットワークの全貌

1. ヘッダーから層構造を見る

• 前回使った資料の、「層（レイヤー）間の、データの受渡し」の章を参照。
• アプリケーション層プロトコルからTCPに渡された（時にはサイズの大きな）データ（通信文）が、
• TCP層にによってスライス（分断）され、IP層に渡され、転送されていく。
• その過程で（層毎に）ヘッダが付加されていく過程を眺めよう。
• さらにそのヘッダの内容もチェックしておくこと。

（補足）

• （前回紹介した）開発ツールで、HTTPヘッダを（再度）調べてみる。

• 一部のHTTP通信では cookieフィールドの値が非常に長い文字列になる。

• 一般的なLANでのパケット1つの最大長約1500 Octet よりも長くなるであろうことも確認。

• これだけのサイズの通信文は１パケットでは収まらないので自動的に分断が必要となる。

• TCPヘッダの中にかかれている重要な２つのデータ（シーケンス番号、アクノレッジ（確認応答）番号）がどのように使われるか、TCPのしくみに関連して調べてみて下さい。わかったことをご報告ください。

• 「ヘッダー」という単語は（我々が日常使うPCやネットワークの関連に限定しても）様々な文脈で使われている（右図）が、 いずれにせよ上部/先頭部に付加される補助的な情報/データ/表示を意味している。

2. ネットワークを個別要素から眺める

=> 次々回詳しく見ていきます。

• ネットワークを構成する要素（要約)
• その補足資料

キャプチャ

=> 別資料参照 => 次回

課題

• TCPヘッダの中にかかれている重要な２つのデータ（シーケンス番号、アクノレッジ（確認応答）番号）がどのように使われるか、TCPのしくみに関連して調べてみて下さい。わかったことをご報告ください。