基礎プログラミングa 第9回 （11/21)

(Basic Programing)

はじめに

前回の要約

• 最大公約数を互除法で解く再帰的関数について学んだ
• １つの関数の中から複数回の再帰呼び出すを行うことで、 再帰の段数の増加につれて非常に複雑な描画のできる テクニックを学んだ。
  • １つの関数で２つの再帰呼出をする関数を使うと、
  • 再帰呼出の段数が深くなるにつれ、ネズミ算的に（倍々ゲーム）呼び出される回数が増えていくことがわかるだろう。
  • それが図形の複雑さにもつながっている。

前回（まで）の積残し分

(参考)フラクタル

3.2 複数のタートルを並行的に使う

[補足a] クラス オブジェクト メソッド

• 右図のような記法に慣れておこう。

[補足b] 関数の書き方とプログラムの実行順序について

補足c

• もとからいる亀は turtle0 という変数でアクセスでき、 turtle0をオブジェクトとして forward などのメソッド を呼ぶこことができる。
  • 実際にはこれまで関数として使ってきた forward, left などの呼び出しは、内部で、turtle0をレシーバとして メソッド呼出に変換されて実行されていたものである。
• turtle0 を動作させないプログラムの場合、 この亀に対して visible, invisible メソッドを呼んで、 画面に表示される/されないを切換ることができる。
  • 前述のルールにより、メソッド呼出でなく関数呼出として （レシーバを省略して）呼ぶこともできる。
• 何千、何万といった莫大な数の亀を生成した場合、 kojoの応答が遅くなったりPCそのものの応答が遅くなる 可能性がある。
  反応がなくなった場合、以下のような方法で対処すること。
  1. Windowを閉じるボタン（×）でKojoを終了させる。
  2. タスクマネージャでkojoを終了させる
     （タスクマネージャは Ctrl+Alt+Delで表示される画面から 呼び出すことができるだろう）
• 普通のプログラムは一本のスレッド（オリジナルの進行表と考えていい）上で順々に実行される。
  • それに対し、runInBackground は、ブレース内を別スレッド（進行表を新たに１つ生み出すようなイメージ）で実行する。

  • 複数のスレッドから同じオブジェクトに対する操作要求を出すと、混乱することがある。たとえば

        clear; 
        runInBackground{left ; forward(100)}
        runInBackground{left ; forward(100)}
    

    こういうプログラムは予測不可能な動作をする。
    （ので、実用上は避けるべきである）

演習

• newTurtle と runInBackground を使って 見応えのある動き（２桁の数の亀が同時に動く） をさせてみる

要点

• newTurtle で生成したオブジェクトを変数に入れる
• forまたは repeati を使ったループで、i の値を変化させ
• 生成位置、円の半径、移動距離、方向、などの どこかに　i を使った式を入れて、変化をつける
• runInBackground で、時間のかかる式 　（forwardやcircle を含む部分）を囲む
• 先頭で、clear と （必要なら）turtle0.invisible を（この順で）呼んでおくといい

という手順で作ったプログラム例

ヘッドアップからノースアップへ

（これは地図の読み方/表示の仕方を分類する用語での喩えです。 ヘッドアップ/ノースアップはカーナビ等では切換えて使えるようになっています。）

４ 数式をグラフ化する

• 今回は、4.5 まで扱った
  （4.6 ～ 4.8は次回）
• 以下の補足は各自で読んでおくこと。
• 4.7で扱う並行動作でX軸Y軸をひくプログラム例も参考にして下さい。

[補足d] 変数を使う

[補足e] 関数からメソッドへ

課題

• ４ 数式をグラフ化する　に沿って、亀君に２次関数（またはそれに代わる自分で選んだ関数）のグラフを描かせてみる。
• （例によって）作ったプログラム（画像を使わずに貼り付けてください）と、結果の画像を提出下さい。