活動内容

ゼミ合宿

2018年度 ~信州大学 演習林(構内&手良沢山)~

 今年は,「森林管理・利用計画」に関するゼミ合宿を行いました。当ゼミのテーマの一つである「バイオマスの利活用」を考える上で「計画づくり」は欠かせません。そこで,今回,信州大学の手良沢山(てらさわやま)演習林で冒頭に関する講座ならびに実習を行うこととしました。

内容(行程):
9月4日
  8:00 大学出発(バス)
  9:50 現地到着(信州大学農学部 ゆりのき演習室)
  10:00 構内演習林の植生分類実習
  12:00 昼食(~13:00)
  13:00 植生分類実習(信州大学構内演習林)
  14:00 演習林紹介&講義(山の生業について)
  16:30 手良沢山学生宿舎移動(バス)
  17:30 講義(人工林の育成と林業機械による木材生産)
  18:00 夕食&公開演習林実習生との交流

9月5日
  8:00 朝食
  9:00 演習①
      1~3班:間伐調査(簡易測量,胸高直径・樹高測定,枝打ち)
      4~6班:林業機械体験(集積機械,高性能林業機械の見学・体験)
  12:00 昼食
  13:00 演習②
      1~3班と4~6班入れ替わり
  16:30 現地出発(バス)
  18:30 大学到着

1日目(植生分類~夕食)

丁度この日は台風21号が接近・通過し,夕食時にまさかの停電。結局,帰る頃まで復旧することはありませんでした。

電力のありがたみをつくづく感じたと思いますが,皆さん真っ暗な中,大いに楽しんでいました。


2日目(演習)

2017年度 ~京都府長岡京市・京都市 2017/12/15-16~

 今年は,竹林,アカマツ林整備,松くい虫被害に関する研究チームがあり,それらチームの情報収集を目的に,タケノコ生産の盛んな京都府長岡京にあるNPO竹の学校と京まつたけの復活に勤しむまつたけ山復活させ隊の拠点(京都市岩倉)にお邪魔してきました。

1日目 NPO 竹林の学校の活動拠点の見学

  長岡京では,従来からタケノコ生産のための竹林が分布しており,バスで現地まで行く間にもいくつかの竹林(タケノコ畑)がありました。長岡京の竹林はモウソウチクで構成され,一本一本が太く,特に整備された竹林の風景に学生の皆さんは感嘆としていました。上田をはじめ信州の竹林の多くがハチクやマダケであり,これまで見てきた竹林とは比べものにならないくらい明媚な光景でした。

 NPO竹の学校の理事長(稲岡 様)と理事(世良田 様)から活動のご説明を賜り,竹林整備の難しさはもちろんのこと,地権者との関係構築や活動運営の難しさなどをご教示いただきました。その一方で,京都式軟化栽培法によるタケノコの美味しさや美白さは天下一品で,市場価格では3,000円/kgもするほどのブランド価値があることを知らされました。土や肥料はもちろんのこと,柔らかいタケノコを生産するために,稲わらを敷くなど手間暇掛けて作るそうです。また,人が歩いて土が硬くならないように,人の出入りを極力少なくする工夫もしていました。

 NPOの活動として,エコツアーと題したタケノコ狩り,竹林内でのコンサート開催や小中学校の学生の環境教育を実施しています。

 NPOの活動自体は10年程続いており,現在も週2回の頻度で竹林整備を実施しています。現在は竹林整備が1.5ha,タケノコ畑が0.4 haが活動エリアになっています。竹林の場合,整備実施後の維持管理が最も気をつける部分であり,管理放棄してしまえば,すぐに竹やぶに戻ってしまいます。整備の継続こそが竹やぶ化の阻止につながっていきます。NPO竹の学校の皆様の活動を参考に上田の竹林問題にも取り組んで参りたいと,改めて考えさせられました。

 

2日目 まつたけ山復活させ隊の活動拠点の見学

 翌日,我々は京都市岩倉に移動し,こちらも10年以上続いている活動にお邪魔させていただきました。

 今年2月に,千曲川流域学会で基調講演して下さいました,吉村文彦先生が活動のリーダーです。そのご縁もありまして,今回,アカマツ林の整備方法,活動時に出てくるバイオマス資源の有効活用術を見学してきました。

 まつたけが発生(マツタケ菌が感染・蔓延)しやすいように林床の腐植層を取り除く地掻きを目の当たりにしました。隊員の方が急斜面でクワを使って腐植層を掻き取っていましが,腐植層の除去だけでなく,場合によっては値切りも一緒に行っていました。

 地掻きした場所は,褐色森林土がむき出しになっており,そんなに削っても大丈夫なものなのか?,と驚きました。それは主根が深部へ侵入しているため,地掻きをしても倒木の恐れはないそうです。

 また,現在,当ゼミのアカマツ林整備チームの対象地の立木密度について,吉村先生からご助言を賜りました。

 

 お昼は,拠点内で採れた野菜をふんだんに使ったスープカレーをご馳走になりました。たらふく食べて,心もお腹も満たされたうえに,「晩ご飯に!」と余ったご飯でおにぎりまで拵えていただきました。

 吉村先生ならびに案内役の大島をはじめ,現地ではいろんな方々との交流ができました。中には,陶芸が趣味で,レンガで窯を作った方がおられて,その方の指導のもと,みんなで作ってそれを拠点の食器にしているとのことです。燃料であるアカマツはすぐそこにごろごろ落ちているわけですから,エネルギーの自給自足です。

 なんと,バイオトイレもあり,拠点では資源循環が徹底されている様子も確認できました。

 

2016年度 ~宮城県川崎町 2016/08/09-11~
 ヤナギ生産農地復旧作業

 前期末試験も終わり,学生達は夏休みがスタート。ゼミ生の多くは夏休み中に帰省してしまうとのことで,その前にプチゼミ合宿に行ってきました。場所は小生の研究フィールドがある宮城県川崎町です。上田から川崎まで2泊3日の行程で実施しました。

 農地復旧作業といってもヤナギ生産で設置していたビニールマルチを除去する作業です。ヤナギ生産の過程で除草作業の軽減のつもりで設置していましたが,除去するのがこれほど大変だとは思ってもいませんでした。少し高額になりますが,生分解性のマルチの設置にすれば良かったという教訓を得ました。

 作業終了後は,農地貸与者のご厚意で,シシ肉のBBQ&自作小麦で作ったうどんでお腹一杯!!ゼミ生の皆さんどうもご苦労様でした。