マツタケ山再生に向けた協働活動
第7弾 薬剤ビンの撤去(2018/03/11)
2週間前に実施した樹幹注入のアンプル剤のビンを撤去する作業を実施しました。
その後,腐植層の厚さを調査し,試験的にサデさらい(地掻き)を実施しました。少し掻いただけで,大量の腐葉土が発生です。これをどうやって持ち出すか・・・。今後の楽しみです。
第6弾 樹幹注入(2018/02/25)
昨年につづき,今年も樹幹注入を実施してきました。
三寒四温のつづく日々で,この日は残念ながら朝から曇りがちの1日でした。
参加者5名で,電動ドリルで穴を空け,そこにアンプル剤を差し込むという地味な作業でしたが,松くい虫被害を拡大阻止するための重要な作業です。アンプル剤は上田市単独事業(自治会への薬剤配布事業)によるもので,今年は約500本支給していただきました。
樹幹注入による松枯れ効果については資料を参照下さい。(資料元:松枯れ予防樹幹注入剤勉強会(上田市主催)
第5弾 隣接する竹林の整備(2017/12/26)
今年は,前回の植樹以降,なかなか活動が実施できず仕舞いでした。
今年度から,里山リフレッシュ事業(上小林業振興会)で,マツタケ山の再生活動資金を支援していただき,今回は隣接する竹林(現況は竹やぶ)の整備を開始しました。
なぜマツタケ山の再生に「竹林を整備」するかというと,アカマツ林への竹の侵入を抑制することはもちろんですが,マツタケ山の再生に必要な地掻きをすると,大量に腐植層(栄養が豊富な土壌)が発生します。この腐植層を竹林に散布して,良質なタケノコを生産しようということです(下図)。マツタケ山再生と竹林再生の連携活動は今後も続いていきます。
Before After
ちょっと分かりにくいかもしれません。
第4弾 松くい虫耐性マツの植樹(2017/04/16)
新しいゼミ生を迎え,新たなスタートとなりました。今年度最初の活動は,昨年度から実施している,マツタケ山での活動でした
第3弾 サデ浚い(地掻き)入門(2017/03/19)
今回は,アカマツ林床に堆積している落ち葉や粗朶の集積(落ち葉掻き)を実施しました。まずは,腐葉土の上に堆積している層(A0層)の除去。腐植層の除去にはまだまだ活動が必要です。前月25日にお招きした吉村先生(まつたけ山復活させ隊)や山場先生(広島県立総合技術研究所 林業技術C)のご助言をもとに継続的に活動して参りましょう!!
途中,マツタケ小屋(現在,シーズンオフ)にて休憩。
小屋の中にアカマツが・・・。アカマツ林の中に小屋を建てたんですね。
そして,作業終了後,卒業生(石倉さん)の送別会を開催。
丸太をチェーンソーで加工して作成した丸太七輪(現在,特許出願中:特願2017-16174)とエコストーブを使って恒例の焼き肉パーティーで,卒業生を送り出し!
石倉さん1年間本当にご苦労様でした! 兵庫からまた遊びに来て下さい! ゼミ一同お待ちしています。
第2弾 樹幹注入(2017/02/26)
2週間前に行った下見でマークを付けた樹にいよいよ薬剤注入。
実は,前日行われた千曲川流域学会シンポでの基調講演者(吉村文彦先生)とパネリスト(山場淳史先生)をお招きして,アカマツ林の保全,マツタケ産出のためのアカマツ林づくりの現地研修(エクスカーション)をここで行いました。一緒に,UCV(上田ケーブルビジョン)のカメラマンも来ちゃいました。。。
エクスカーションご一行がマツタケ産出のための土壌環境づくりを学習している傍ら,ゼミ生達は自治会の皆様と混合で4つの班に分かれて,合計で500本の薬剤を注入しました。薬剤の価格はなんと約2,500円/本。。。 樹木の大きさ(太さ)によって注入本数が多くなるので,多い樹で6本,つまり約15,000円の”注射”を受けた樹もありました。
実は,マツタケ産出を目的とすれば巨木は除伐して,新しいアカマツを植えた方が最良と考えられますが,ここでは,アカマツ林の景観を守ることを重視しているため,巨木への処置も怠たらないようにしています。松茸小屋に来たお客さんにアカマツ林の風情を堪能してもらうためだそうです。
朝9時から開始して11時30分,無事に500本注入が完了しました。皆様どうもご苦労様でした。でも,これから暖かくなってきたら,除草や地掻きが待ってるよ!
↓↓↓地元の方が作成した動画です。こちらもご覧下さい。
第1弾 樹幹注入木の下見(2017/02/04)
来年度(2017年度)から,上田市山田自治会,別所温泉大湯自治会,別所和苑さんの皆様と一緒に,マツタケ山復活を目的としたアカマツ林(自治会財産区)の整備を進めて参ります。
本来ならば,われわれのような非自治会員が財産区に入ることなど言語道断と捉えられてきましたが,日本各地の農山村地域で課題とされる,人材不足による農地・山地の管理放棄が,ここ上田市塩田地域においても例外ではありません。
特に,アカマツ林は塩田地域にとっての里山であるが,そのアカマツの老齢化や林床管理の放棄が顕著であり,それに松くい虫の増加・飛散が追い打ちを掛け,かつての特産物であったマツタケ産出量も激減してしまっている状況である。
しかしながら,該財産区は,上記三者によって十数年前から,アカマツ林保全に取り組み,見事なアカマツ林が広がり,素晴らしいアカマツ林景観が保持されています。しかしながら,居住人口の減少や高齢化などによって,これまで続けてきた保全活動の持続性の課題が浮き彫りになってきました。
そこで,自治会にとっては人材不足の解消,大学にとっては農山村地域の課題を肌で感じられる学習の場,そして地元地域への貢献という両者の利点が合致し,この度,本事業を開始することとなりました。
今回は,アカマツ林保全活動の一環として,松食い虫(マツノマダラカミキリ)の増加を防ぐため,樹木への薬剤注入木(樹幹注入)の下見を実施しました(下の写真)。
↓↓↓地元の方が作成した動画です。こちらもご覧下さい。
https://youtu.be/DCCUeoZSp9k